感染性(かんせんせい)心内膜炎(しんないまくえん)

心臓の弁に細菌(さいきん)が感染して、弁を破壊する疾患です。

心臓の雑音をともなう発熱や、心不全症状から発見されることが多い疾患です。
心臓弁膜症(べんまくしょう)をお持ちの方や、弁の手術をうけた方は、心内膜炎を発症しやすくなっています。

感染がおこると弁構造を主とした心臓の内部構造の損傷を引き起こしたり、疣贅(ゆうぜい)と呼ばれる細菌の塊が血流に流されて体内の各所で血管をつまらせたり、敗血症(はいけつしょう)といわれる重症の全身性の感染状態を引き起こしたりします。

血液中に細菌の存在が確認されたり、心臓超音波検査(エコー)で疣贅と呼ばれる細菌の塊の存在を確認することで診断されます。

治療として、細菌を除去するための薬である抗生剤を、長期間にわたって多めの量で使用します。
抗生剤のみでは細菌を除去できない場合や、弁の破壊が強い場合には、弁の置換を主とした手術の対象となります。