健康診断結果(身体計測)

【身長】【体重】【BMI】(18.5~24.9)
BMIは「肥満指数」といいます。【体重(kg)】を【身長(メートルで計算)】で2回わり算して求めた値です。
値が18.5~24.9なら普通体重です。18.5未満は低体重、25以上だと肥満です。
肥満は高血圧症高脂血症糖尿病睡眠時無呼吸症候群・膝のいたみなどを引き起こします。
【腹囲】(男85cm未満・女90cm未満)
体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、皮下脂肪には体温を保持し、内臓を守る働きがあります。内臓脂肪は腹筋の内側、腸のまわりの脂肪です。内臓脂肪が過剰に蓄積すると、悪玉ホルモンなどが増加し、高血圧高脂血症糖尿病などの生活習慣病を引き起こします。
【血圧】(130未満/85未満)
心臓は拡張と収縮をくりかえし行い全身に血液を送り出しています。血圧が高いということは、それだけ心臓が強い力を必要とするような状態が体に起きていることを意味します。高血圧が悪化すると血管が傷む動脈硬化が進み、脳梗塞・脳出血・心筋梗塞などを起こします。


健康診断結果(心電図)

心電図
心電図心臓が動くたびに発生する微量の活動電流の変化を記録し、電流波形の乱れから病気の兆候などを読み取ります。
心電図の検査結果から判定できる病気は狭心症心筋梗塞不整脈・心臓肥大心筋炎・心膜炎などです。

健康診断結果(胸部レントゲン)

胸部レントゲン
胸部レントゲンでは肺癌・肺結核・肺気腫・肺炎や、大動脈瘤・心臓の機能不全などの可能性を調べることができます。ただし、胸部レントゲンでは、心臓の病気である狭心症心筋梗塞、不整脈などはわかりませんので、これらの可能性につきましては自覚症状や心電図検査などを参考にします。

健康診断結果(血液検査)

末梢血

【白血球】(男性9800以下・女性9100以下)
細菌やウイルスなどと戦って感染を防ぐ働きをする血液細胞です。
白血球の数の増加は、感染症や、炎症状態を引き起こす様々な疾患による体内の異変を示します。
【赤血球】(男性427以上・女性376以上)
赤血球の量が少ない状態を貧血とよびます。
身体の内で運ばれている酸素の量が減るために、立ちくらみがしたり、動悸や息切れなどの貧血症状を起こします。
【Hb】(男性13.5以上・女性11.3以上)
ヘモグロビンとよびます。血液の赤い色の元になっている成分です。このヘモグロビンが血液中で酸素や炭酸ガスを全身に運んでいます。
ヘモグロビンの減少は貧血を示しています。
【Hct】(男性39.8以上・女性33.4以上)
ヘマトクリットとよびます。赤血球のサイズを示したものです。この値を確認することで、貧血のタイプについての、おおよその診断ができます。

肝機能

【GOT】(40以下)
GOTの数値が高い場合、心臓・筋肉などの臓器に障害の疑いがあります。また、GOT・GPTはともに肝臓の障害の程度を表すため、2つ同時に調べて比較することで、肝臓の診断に役立てます。
【GPT】(45以下)
GPTが高値の場合、肝臓の障害の可能性があります。原因疾患として、ウイルス性肝炎・脂肪肝・アルコール性肝障害などが考えられます。これらは悪化すると末期肝臓病である肝硬変になります。
【γ-GTP】(男性70以下・女性35以下)
肝臓や胆道に障害がある場合や、肥満や脂肪肝などで上昇します。過剰な飲酒でも増加します。

腎機能

【尿素窒素】(23以下)【クレアチニン】(男性1.2以下・女性1以下)
腎臓は体内で不要となった老廃物を水分と混ぜ、尿として体外に排泄させる臓器です。腎臓の機能を反映するのが尿素窒素とクレアチニンです。
この値が高いと腎臓機能が悪化し、老廃物の排泄機能が低下している腎不全の可能性があります。また、尿素窒素のみ高値の場合には、消化管出血の可能性も考えられます。
【尿酸】(7以下)
尿酸は、たんぱく質の一種であるプリン体という物質が体内で分解されてできた老廃物です。食べすぎや肥満、飲酒がもとで高い値となります。
血液中の尿酸値が高いと、関節に尿酸が蓄積し、突然関節が赤くはれ、動かさなくても強い痛みを伴います。これが「痛風発作」という病気です。

脂質

【HDLコレステロール】(40以上)
善玉コレステロールともよばれ、血液中の過剰なコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。
この量が少ないと、血管の壁にコレステロールがたまり「動脈硬化」が進みます。動脈硬化は、最終的には血管をふさいで血液の流れを遮断し、心筋梗塞や脳梗塞などの命取りになる病気を引き起こします。
【LDLコレステロール】(139以下)
悪玉コレステロールともよばれ、この量が多いと血管内壁にコレステロールが蓄積して動脈硬化を進行させます。食べ過ぎ、運動不足や、それにともなう肥満が原因で増加します。
【中性脂肪】(149以下)
食事や飲酒などによって摂取した余分なエネルギーが、肝臓で中性脂肪に変化します。
LDLコレステロールと同様に、食べ過ぎや運動不足が原因で増加し、動脈硬化を起こします。

血糖

【血糖】(空腹時・109以下)
食事をとると食物中の糖分が吸収されて、血糖値は一時的に上昇します。すると、膵臓から分泌されるホルモン「インスリン」によって血液中の糖分は内臓にとりこまれ、血糖値は元に戻ります。しかし、インスリンの働きが悪かったり、分泌量が少なかったりすると、血糖値が高い状態が続きます。これが「糖尿病」です。糖尿病は悪化すると、失明や腎不全などの合併症を起こします。
Hb(ヘモグロビン)A1c(エーワンシー)(NGSP)】(6.2以下)
過去1か月間の血糖の状態を反映する検査です。

健康診断結果(尿検査)

【尿蛋白】(-)
身体にとって必要な蛋白は、腎臓で生成される尿には通常現れません。腎臓に異常が生じると、蛋白が尿にもれ出てくるようになります。
【尿糖】(-)
糖尿病にかかると、尿にも糖がもれ出てくるようになります。血糖値は正常で尿糖がみられるような場合(腎性糖尿)は心配ありません。
【尿潜血】(-)
血尿は、尿が赤く見た目で分かるものと、検査をしないと分からない尿潜血とに大きく分けられます。尿潜血が陽性の場合は腎不全や尿路結石・尿路感染症・がんなどの可能性があります。但し女性の場合は膣からの分泌物や血液が混じることがあり、誤った結果が出やすくなります。